彼女のアラビアでの長いキャリアは、彼女のデザイナーとしての特性を反映しています。 シンプルさが尊ばれたピューリタン全盛期、装飾は不必要と考えられていた時代でも、 彼女の装飾家としての本質が、それを妨げることを許さず 「装飾は陶器の機能の素晴らしい一部であり、それを忘れるべきでない」 という強いスタンスを貫きました。 彼女は全身全霊でこの装飾分野に傾倒し、才能をフルに発揮しました。
彼女がアラビア社に入社したのは1947年です。それは応用美術学校の陶器装飾学科を卒業したすぐ後のことで、彼女の繊細で微妙なラインの使い方は、彼女のが学生だった頃から作品の中に見受けられたようです。
アラビア社での彼女はハンドペイントの分野でキャリアをスタートさせ、その後すぐ応用美術の分野に変わりました。
彼女の装飾パターンは、1960年代にコーヒーカップやポットなどフィネル社のホーロー製品にも描かれました。
1960年代初頭、アラビア社はスクリーン印刷のための自社工場を建て、社内で多色の図柄をデザインから印刷まで行えることを可能にします。
トムラの混成の技法の装飾はシルクスクリーンによる彩色画への拡張をみせ、セリグラフ(シルクスクリーンによる彩色画)でも、彼女は豊富で洞察力のある植物のモチーフの使用を続け、色彩がより豊かになり、約150もの数多くの作品を生み出しました。
エステリ・トムラの手書きのデザイン画を元に、写実的な表現で描かれたイラストが印象的なボタニカシリーズの陶板は、1978~1989年までの約20年間で、およそ50種類のデザインが作られました。多い年では年間5~6種類のデザインが毎年発表されていたようです。
このシリーズのもう一つの特徴は、実際に北欧諸国に咲く花をモチーフとしているところです。様々な色彩や形の植物が見本とされており、実に色彩豊かなシリーズの土台となっています。
またこのシリーズにはフラワーベースもあり、こちらも20種類以上のデザインパターンがあります。エステリ・トムラの創作意欲は非常に旺盛で、アラビア在籍時代には本当に多くの作品を残しています。
シルクスクリーン印刷で印刷された転写シールは、発色が良くとても美しいものです。
背面には紐通し穴が付いています。紐などを通せば壁に吊るすことができます。
アラビア社の創業は1874年と古く、スウェーデンの製陶会社ロールストランドの子会社として発足。主に磁器と陶器、タイルなどの生産が中心でした。 その後、カイ・フランクやウラ・プロコッペなど有名なデザイナーが加わり、芸術性の高いデザインを世に多く輩出します。それを機に装飾性の高いテーブルウェアが発表されるようになり、 アラビアの黄金時代を築きました。現在ではイッタラの傘下となり一ブランドとなっていますが、ムーミンシリーズに代表されるような作品を発表したり活躍を続けています。
エステリトムラ "ボタニカ"/ウォールプレート /キイチゴ
11,000円 (税込)
エステリトムラ "ボタニカ"/ウォールプレート /ホロムイイチゴ
11,000円 (税込)
エステリトムラ "ボタニカ"/ウォールプレート /ホソバウンラン
11,000円 (税込) SOLD OUT
エステリトムラ "ボタニカ"/ウォールプレート /ビルベリー
0円 (税込) SOLD OUT
エステリトムラ "ボタニカ"/ウォールプレート /コケモモ
11,000円 (税込) SOLD OUT
エステリトムラ "ボタニカ"/ウォールプレート /ヘビイチゴ
0円 (税込) SOLD OUT
エステリトムラ "ボタニカ"/ウォールプレート /リネア
0円 (税込) SOLD OUT
エステリトムラ "ボタニカ"/ウォールプレート /ローズ
11,000円 (税込)